綿菓子

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「大丈夫?何で一人でこんな所に?おいで」 しっかりと握られた手。 この集団おしくらまんじゅうから泣き顔の私を救いだしたこの人こそ…従兄弟3兄弟の長男である通称サトル兄ちゃん(仮名)だったのだ。 お兄チャンはふんどし姿。お御輿を担いでいる最中にぬけだして来てくれたらしい 次の瞬間お兄ちゃんはヒョイと背中に私を乗せてくれたのだ…   どんな乗り物なんかより最高によかった。 暖かくて安心できた。大人の男性独特の広い背中が頼もしい… 鳥に乗せられた親指姫の気分だった。   「もう大丈夫やで」   人が少ない道へやっとのことで脱け出した時にお兄ちゃんはそう優しく言った。
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