綿菓子

3/3
前へ
/8ページ
次へ
心臓の鼓動が早まっていく ドク ドク ドク ドク ドク   超がつくおしゃべりだった私もさすがに今度ばかりは借りてきた猫のようになってしまった。   …サトルお兄ちゃんは今まで出会ったどの大人とも違う新種の生き物だ。  いつもはイタズラ大王(スイマセン)なのにどうして今日はこんなに優しいのかな??   その答えは当時の私にはだせていなかった。私の胸の奥ではビックバンが起こっていてただただその対処に追われていた       空が青い  今まで見てきたどんな空よりも 色とりどりのコスモスが咲いている 周りの人が見えないくらいたくさんの   この日見た空より美しくて淡い空にはきっとまだ出会っていないだろう。 こんなにおばぁちゃんの家までの道のりを行くのにドキドキした事はこの先きっとなかった。     それからお兄ちゃんに出会うたびに胸がドキドキして恥ずかしくて仕方なくなっていた。 きっとその時恋したんだ。 これが“恋”なんだろうかな… 幼い恋で淡い恋…初めての恋…憧れに似た切ない気持ち。。。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加