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あたしは少し考えた後、
『別に嫌いになったワケぢゃないよ。直ぐには忘れられないかもだし』
正直な気持ちをメールで送信した。
直ぐには忘れられない。
4年も想い続け、その恋がたったの4ヶ月で終わったんだ。
もう、好きだとは言えないにしろ、少しの間だけでも大切な思い出として覚えておきたいと思った。
もし、他の誰かを好きになったとしても、あなただけは特別で。
そんなふうに想ったのはいつだったか。
「………っ」
涙が止まらない。
おかしいよ、今更こんなふうに泣くの。
こんなの、ずるいよ。
だって、どうしたってあたしは――
ふと、ケータイが鳴った。
着信音はさっきと違って、電話だった。
鼻をズルズルいわせながらも、一応電話に出てみる。
「はぁい…」
『マコトおはよぉ♪……って、え?何で泣いてんの?』
友達って凄いなって感心した瞬間だった。
たった一言聞いただけで泣いていることが分かるなんて。
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