シアワセ

ごめんね

『どっちかが我慢しなきゃ成り立たない恋なんて、ダルいだけじゃん。そんなん直ぐダメになるよ。てか恋愛でもないし。お互いに辛いだけなら一緒に居ても意味ないしね』

「あ………」

あ、そっか。

そうなんだ。

なんだ、簡単なことじゃないか。

あたし、“恋”ってモノを履き違えてたのかもしれない。

どっちかが辛い目に合わなきゃいけない恋愛なんて、『恋してる』って言わないんだ。

なんだ。

あたし、バカだな。

ホント、バカ。

今更気付いたって遅いよ。

もう壊れちゃった。

「…どっちかがダメになっても、恋愛は成り立たないんだね……」

ごめんね、ユイ。

あたし、もう耐えられなかった。

いつの間にか、あたしの気持ちが“嘘”になってた。

“好き”じゃ、なくなってたんだ。