トランプゲーム

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「友達…」 真也が小さく呟く。 紅咲は軽く下に向いて笑顔を作った。 また友達が増えた、と思っていた。 「さぁ早く帰ろうではないか。外で待たせているからな」 「おい、えーと…チビ」 真也が誠に向かって言った。 「誰がチビだ!ボクは誠だ!ま、こ、と!」 さっき言ったばっかりだろう、とまた腕組みしてふてくされていた。 わりーわりー、と頭をかきながら真也は誠に謝る。 「誠くん、誰を外に待たせてるの?」 「紅咲も“くん”付けはやめてもらおう。ボクは誠だ」 つーん、とそっぽを向いてしまった誠。 真也はやれやれという顔をしながら誠に問う。 「なぁ誠、誰を待たせてるんだ?」 「それオレも気になった」 ん、と反応した。 そしてあぁ、となって2人の方に体をむきなおした。 「家の者だ」 「誠、お前家遠いのか?」 すかさず真也が再び問う。 君は質問が多いな、と言ってからまた話を続ける。 「そんなに遠くはないが、迎えに来てもらっているんだ」 へー、と2人は反応した。 今時送り迎えかよ、と真也が誠につっこんだ。
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