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「じゃ、さっくな」
「はい?」
「だからこれからお前はさっくって呼ぶからな」
お前は誠のままな、とにひひっと笑いながら言う真也。
紅咲は小学の時から山本君とか紅咲君、山本といつも君付けや苗字で呼ばれてた。
初めて誠に紅咲、と呼び捨てで呼んでくれたのに感動していたのに真也にあだ名までつけてもらった。
それが紅咲にとってどんなに嬉しいことか。
紅咲は笑みをこぼしながら、うつむいた。
「さっく…」
なんか言ったか、と真也が紅咲に聞く。
誠もつられ、紅咲を見る。
「いや…なんでもない。さぁ帰ろう」
おう、と真也が笑ってみせた。
勿論だ、と誠がうむうむと頷きながら笑った。
そして3人は歩き出した。
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