トランプゲーム

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今日の空はいつにもまして雲があまりない、綺麗な青空だった。 その空に向かってため息をつく。 「はぁ…暇だなぁ…」 学校屋上のフェンスに肘をつき、再び空にため息を一つついた。 紅咲(こうさく)は後ろを見てやった。 「さぁ、次は君の番だ。さっさと引け。そしてボクが勝利する!」 「そんなのは俺が阻止してみせるぜ!えー…これだっ!」 真也(しんや)が勢い良く誠(まこと)のトランプを一枚引く。 「ぐはぁっ!またババかよぉ…」 チクショー、と頭を抱え真也が叫ぶ。 誠がスクッと真也の前で立ち上がり、真也に指差しながらあざ笑う。 「ふはははっ!さぁ構えたまえ、ボクが“5”を引いて勝負に終止符を打ってやる!」 誠はそう言いながら真也の手元のカードを選び、引くと共に2人の声が勢い良く且つ、うるさく響いた。 紅咲はとっさに2人から目をそらし、手で耳をふさいだ。 「うっわぁぁあ!負けたぁーっ!」 「やったぞぉーっ!やはりボクが勝利したっ!」 紅咲がそろーっと2人の方を再び見てやると、目を丸くするする光景が浮かんだ。 二枚そろった山のカードが一気に空めがけて宙に舞い上がっていた。 それを見て紅咲が飛び上がった。
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