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こんな普通の事考えるのはこれで最後かもしれんからな、とクックックッと笑いながら誠が言った。
「なぁ誠、やっぱり…やめとこうぜ」
2人はびっくりして目を丸くした。
紅咲が考えた事はいつも2人がやめようと言っても、紅咲は自分の意見を曲げなかった。
なのに何故今日は紅咲からやめとこうって言ったのか、2人には不思議でたまらなかったのだ。
そんな紅咲を見て2人はすぐさま紅咲のおでこを触った。
「さっく…お前熱あんのか?」
「貴様自分が何言ってるのか分かっているのか?」
なぁなぁ、と質問責めを受けている紅咲。
おーい、と言ってみても聞く耳をもたれなかった。
「だって、なんか…やっぱり迷惑そうだし…誠も、誠のお父さんも困る…と思うし…」
「さっく…お前…」
なんだか深刻そうな空気になった。
話ながらだんだん顔が下を向いていく。
紅咲はだからやめよう、と言おうとして顔を上げた。
「だか」
「お前いつからヘタレになったんだよっ!」
紅咲はいきなり耳元で大声を出されてびっくりしているようだ。
頭に!?マークがついているのが分かるくらいに、びっくりしていた。
「おいおい、さっくらしくないぜ?いつもの様に意見まげないとこーぜ?」
真也が紅咲の肩をポン、と叩きながら言う。
ごもっともだ、と頷く誠の姿も見れた。
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