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そんな紅咲を見た誠は、紅咲の描いていた紙を取り上げて落書きを見た。
「ちょ…おいっ!」
取られた紙を取り返そうと手を伸ばしたがその手は空をきっていた。
「お、コイツいいじゃないか」
「どれどれ?」
誠の言葉に反応した真也が覗き込む。
これだ、と指をさす誠。
これを見て真也がウケていた。
その瞬間誠の手から紙が取り上げられた。
「もういいだろ」
そういうと紅咲はその紙をぐしゃぐしゃに丸めた。
そして机に置く。
「なんだ紅咲、落書きが恥ずかしいのか?」
「えーっ!まじで?さっくが!?」
ありえねー、と真也がまたはやし立てる。
そんなこと言うなよ、と真也の頭をいい音を立てながら思いっきり叩いた。
「ってぇーっ!?」
何すんだよ、と涙目で紅咲の方を見る。
「…別に。…ただ叩きたかっただけ」
つーんとそっぽを向いて言った。
「おやおやぁ?やっぱりぃ~?誠ーこいつどうするよー」
「うむ、なんとかしてあの丸まった紙を救出すれば早い話だ」
そうすれば見れるしな、と真也に言った。
おぉー、と真也も誠のアイディアに賛成したみたいだ。
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