トランプゲーム

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「おっ…お前らぁーっ!誰のトランプだと思ってるんだっ!」 紅咲は舞い上がっているカードを取ろうと必死に追いかけた。 「カードの一枚や二枚、どうだっていいんじゃないのか」 こいつ…、と紅咲の頭に軽く怒りのマークが付く。 「一枚や二枚でもなくなったら遊びが出来ないだろ…」 あぁそうだった、と言いながら真也も誠もカードを追いかけ始めた。 3人は真ん中にバッサバッサと音を立てながらカードが集まっていく。 「ったく。全部揃ってなかったらお前らのせいだからな」 「何っ!?真也はまだしもボクのせいに勝手にされたら困るではないか」 誠の言葉に真也がおいっ、とつっこむ。 これは本当のことだ、と誠もつっこむ。 ふくれっ面をした真也だったが何か思い立ったらしく笑顔で紅咲の方をみた。 「なぁ、まだ時間あるこったし、全部あるかの確認かねて“7並べ”やらね?」 「まだ遊ぶつもりなのかよ…オレはパス。お前らの遊びには付き合いきれない」 紅咲はささっと集めたトランプを綺麗に束にして地面に置いた。 すると誠がすぐさま束のトランプを手にとってシャッフルし、3つに分け始めた。 「まぁまぁそんな固いこと言わずにボクらにつき合いたまえ、どうせ君は暇なんだろ?」 さっきまで暇だって言ってたし、と誠が付け足した。 紅咲は図星だった。
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