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「ま…こと…」
「なんだそのびっくりしている顔は」
ボクが来てはダメなのか、と腕組みをしながら文句を言った。
そういうわけではないけど、と誤解を解こうとした。
じゃ隣にいる人は…
紅咲はもう一度隣を見た。
そこにはまだその人がいる。
見事なほどの金髪。
これを金髪と呼ぶかは分からないが、黄色と黄土色が混ざってる感じの髪。
紅咲よりちょっと高いか同じぐらいかの身長。
綺麗な立ち姿。
ズボンをはいているから男だ。
一年生かな…
こんなやつオレらと同い年でいたっけや…
それを確認しようと誠の方に少し体を傾け誠に耳を出せと言う。
それに気づいた誠は耳に手をあてて聞こうとする。
「まぁ誠、オレの隣にいるやつオレらと同い年だったか?」
そういわれて誠は紅咲の奥を見た。
そして紅咲に耳打ちをしようと背伸びして紅咲の耳に近づく。
紅咲はもっと体を傾けた。
「いないぞ。誰のことを言ったんだ」
「え」
紅咲はすぐ男のいたところを確認するためばっと勢いよく振り向いて見てやった。
「…いない」
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