3人が本棚に入れています
本棚に追加
どこ行ったんだ…
紅咲がそう思っていたら真也が人だかりの中から出てきた。
「さっく!残念な知らせだぜ」
「真也、ボクのクラスは分かるか?」
あぁ分かるぜ、と真也は誠の質問に答える。
「で、何?残念な知らせは」
真也が誠と話してるのを中断してニヤニヤしやがら紅咲の方に振り向いた。
真也は一歩紅咲に近づいて肩を叩く。
「俺と誠は5組」
うん、と紅咲は頷きながら聞く。
「で、お前は6組」
「……えー…」
いっきに脱力感が来た。
中学の時にも一回あった。
中学2年、真也と誠が2組なのに対して紅咲は3組。
でもまぁ3年は同じクラスだったからいいけどさぁ…
紅咲が本気で沈んでいるのを見て真也と誠が顔を見合わせた。
紅咲は顔を下に向けていた。
そして2人はフォローの体制に入る。
「さっくーそんなに落ち込むなっ!」
「そうだ。放課は毎日遊びに行ってやる」
「弁当だって一緒に食おうぜ?なっ!」
紅咲はチラッと顔を上げた。
2人が必死にフォローしているのが分かる。
最初のコメントを投稿しよう!