狂月の恋想曲

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彼女にはわからない。こんな素敵な彼のどこが悪いのか。 学校の王子様的存在と付き合っている自分への僻みなのだろうか? 彼女の親友と呼べる子は言う。 「貴女は見たくないものを拒否しているだけ」 それから少しずつ彼女の日常は歪んでいく。 気付かないうちに、光はさえぎられていく。 彼女は……まだ、それに気が付かない。 自分がどれだけ、自分の心を苛む者の側にいるのかが……。 友人、親友の優しさにまだ彼女は気付かない。
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