二章

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授業が始まってから、二人は、一言も喋らなかった。 ルカは、ずっと悩んでいた。自分が人間が嫌いなのに何故、ルミナを見ると胸が苦しくなり、血を吸いたくなるのか! そうやって考えているうちに昼の授業も終わり放課後になっていた。 ルミナは、演劇部に入っていたのでそのまま演劇の練習に行った。 ルカは、何も部活には入っていなかったので帰る準備をしてルミナの顔もみらずに学校を後にした。 家に帰っている途中、誰かの気配を感じた。 「ん?」 ルカは、後ろを振り向いた。しかし、誰もいなかった。 「今、誰かの気配を感じたような!!?いや、気のせいか!」 そういうとルカは、歩き出した。 ルカが感じとった気配は、ルカも知っているあの人の気配だった。 その頃、ルミナは演劇の練習をしながらルカの事を考えていた。 (ルカ君、今頃 何しているかなぁ!昼休みは何か気まずいままで終わっちゃったから明日は、明るく声を掛けようかな!) そう思いながら、練習を続けた。 一方、ルカは家に着き冷蔵庫を開けてトマトジュースを一本取り出し、フタを開けて一気に飲みほした。 それから、部屋に戻ってベッドにそのまま倒れ込んだ。 その様子を一人の男が影から見ていた。 ルカは、男の存在にも気付かずにそのまま眠ってしまった。
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