第1章

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高校最初の行事、入学式。 退屈過ぎて僕は寝ていたが、周りは起きている奴が多かった。 無事入学式も終わり、教室に向かう途中二人の男子に話しかけられた。 「お前名前なに?俺は津田健斗。で、こっちが坂木日向。」 「石城海翔だよ。」 「へぇ。カッケー名前だな。」 健斗とか言う奴の質問に答えた僕。 僕の名前に反応したのは日向とかいってた奴。 「サンキュー。」 とりあえず、返す言葉もないのでそう答えた。 「何か、海翔ってクールだな。」 そう言ったのは健斗。 クール?……んな事を言われたのは初めてだな。 「ふーん。」 また返す言葉がない。 教室に着くと、先生も来ていないため教室の隅で三人で話した。 「どこ中?俺らは山香。」 「汐谷中。お前ら同じ中学だったんだ。」 また先に話し出したのは健斗。 「おぅ。昔からの腐れ縁だからな。」 幼なじみか何かか? 日向の言った言葉に普通に考える僕。 しかし、健斗は違った。 「腐れ縁なんて…酷い!私はこんなに愛してるのに!」 「え?は?」 健斗のお茶目心が先程の台詞を言わせたのだが、日向はついていけていない。 僕はそんな日向を見て笑っていた。 「あ、そういやさ、何か部活入る?」 「僕は考え中。」 「俺はサッカー。」 健斗の問いに僕→日向の順で答える。 「そっか。じゃさ海翔!俺と一緒に陸上部入んねぇ?」 「無理。」 何故かキラキラした目で誘ってくる健斗を一言で断った。 健斗は「何でだよー」とか言ってた。 「じゃ、俺と一緒のサッカー部は?」 「無理。死ね。バカが。」 「何か健斗より酷くね!?」 「気のせいだ。」 続けて誘ってくる日向にも一言で拒絶した。 何かいじけだしたが、丁度担任が入って来たので放って席に着いた。 仕方なくというふうについてきたが。 何の因縁か日向は僕の前で健斗は右隣だった。
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