生きる姿ほど格好良いものはない

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一方、青葉家では、周辺地域にいる人間を安全な場所に、青葉邸の地下室に待機、避難をさせていた。 テントを張り、様々なチームに人を分けていた。 戦闘要員組に、明、三村、リン、カノンの面々……ただし、花音はいない。 現在、花音は舞の復活に手を貸している。 今はこの六人で、司令塔である青葉姉妹と一般市民がいる青葉家内の敷地にいれないことが、絶対条件だ。 戦闘要員の片耳にはイヤホンマイクが装着されており、青葉姉妹の指示が仰げるようになっている。 しかし、問題はいくつかある。 一つは……信二の居場所。 それはつまり敵の来襲場所すらわからず、迎え撃つのが難しいということ、だ。 真っ正面から、後ろから、下から、右から、左から……上からなど、どこから来てもおかしくはない。 さらには、戦闘要員の少なさ。 カノンの兵隊が来てくれたのはありがたいが、相手は魔王……ナンバーファイブになりきれなかった人材たちばかり。 これだけでは足りないかもしれない。 つまり――――日暮舞の投入時間が、全ての運命に繋がる、ということでもある。 やがて……明は気付いた。 太陽の、ある変化に。
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