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「ある日、信じてもいなかった宇宙人がやってきて……異世界の住民が来たかと思いきや、天使が舞い降りてきた」
神器の先を、紅く怪しく輝きを放つ神器をスカーレットに向ける。
「しばらくして、ロリ全開な妹がふってきて……俺を崇め奉る馬鹿が体育館裏に呼び出したり……正直、気が気でなかった出来事ばっかりだった」
それでも――――少なくとも、俺はこの一年間が、無駄だったかと聞かれたら、全くのNOだ、と答えるだろう。
「そんで……神様を殺せだのなんだの……平和とは全然……縁のない生活だった」
それでも――――好きで、美しい日々。
俺は静かに獣眼を発動させると、神器が呼応したかのようにさらに光りを強くする。
「だけど……俺はそんな馬鹿の一員だったらしい……」
神器が次々と分解され始める。
形を……形状を変えるかのように。
「いつからだろうな……こんなにも、他人を好きになれたのはさ……いつの間にか……俺の周りには、愛しかなかったよ……」
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