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目標の倉庫よりも数十メートル離れた倉庫の上に、黒いコートを羽織った男が立っていた。その隣には同じコートを着た髪の長い女が立っている。
二人共左耳にイヤホンをつけており、イヤホンから聞こえる声を聞いている。
「全く……一応任務なんだからもうちょっと自重して欲しいわよね」
「そうだなぁ。でもまぁこれが俺らじゃん?」
女がそう言うと男はケラケラと笑いながら言った。
「さて、それじゃあそろそろ人質を助けますか」
男はそう言ってイヤホンに触れる。どうやらマイクのスイッチを入れたようだ。
「ナイト1よりナイト各員に通達。これより人質の救出、及び倉庫にいる敵を始末する。始末といっても殺すなよ。なお、能力の使用は自身の危険に陥るまで禁止する。人質の救出が優先事項だ。いいな」
『了解』
先程の声とは変わり、真面目な声で男はそう言うと、すぐに返事がイヤホンから聞こえた。
そして銃の発砲音が聞こえると、二人も人質のいる倉庫へと移動した。
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