『誕生日』

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   夏休みも終わろうという時、彼は突然言った。 「俺、今日誕生日なんだ」 「えっ、そうなの? もっと早く言ってよ! 何も用意して無いじゃない」 「別に……何も要らない」 「そう? でも、それじゃあ私の気がすまないよ。あっ、じゃあ今日の夜、病院の屋上に来て」 「病院の屋上? 入れないだろ?」 「大丈夫。私に任せなさい!」 「?」  彼は不思議な顔をしていたが、私は笑顔で応えた。
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