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『私……もうすぐ死ぬんだよね』
そう彼に告げてから、彼は毎日病室に来るようになった。
(逆効果……だったかな)
そんな事を思いながらも、私の毎日はとても充実していた。
「学校、ちゃんと行ってるんでしょうね?」
「あぁ、ちゃんと行ってる」
「勉強、分からなかったら教えてあげるよ。テスト、近いんでしょ?」
「……俺に分からない問題は無い」
「へぇ、凄い自信……。じゃあ、テストは満点だね」
「うっ、まっ、まあな」
こんな他愛の無い会話ですら私にとっては、重要なものになっていった。
……毎日が幸せだった。
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