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恭介「と、いうわけでミッションだ」
僕の部屋に入るなり、恭介はいつものように唐突に、それはもう何の脈絡もなく切り出してきた。
理樹「また突然だね」
恭介「ああ。だが今回は、特に急を要する重大なミッションだ」
やりかけの宿題をとりあえず閉じておく。
恭介がミッションと称して妙な遊びを提案するのはいつものことだけど、今日はなんだか様子がおかしい。
いつもは抜け目がなくって、なんだってクールに完璧にこなしてしまいそうな恭介が、今日はなんだか落ち着きがない気がする。
妙にそわそわしているというか、何か気掛かりなことがあって気が気でないというか。
真人「おう恭介。今度はどんな遊びを思いついたんだ? 筋肉が必要か!?」
筋トレに一区切りがついて、トレーニンググッズを片付けていた真人が真っ先に話しに飛びついた。
恭介「まあ待て。メールで謙吾を呼び出してある。そろそろ来る頃だろうから、その時にまとめて説明させてくれ」
謙吾も来るのか。
となると、鈴や他のみんなも呼んで何かするんだろうか?
理樹「みんな来るんだったら、学食に集まらない? ここ狭いし、それにそろそろ夕食の時間だし、ちょうどいいよ」
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