朔-ボク

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「えへへっ! 今週は生きてて 一番嬉しい週だよっ!」 と 鈴は無邪気に笑った 「んな大げさな…」 「大げさじゃないよー」 ほぉ、と返事 「千くんが一緒に 居てくれるし 一緒に夏祭りに行けるし… 会えなかったときから ずーっと願ってた事が 1日で叶っちゃったから……」 それは どこか 遠い目をして 寂しそうだった 「はははっ! なんだよそれ」 「む~、 なんだってなに! ボクがずっと───」 「いや、まった」 鈴は首を傾ける 「それくらい 今から好きなだけしてやるよ また一緒に遊べるしね あ! うそ!今の訂正! 好きなだけじゃなくて え~と……そうだ そこそこ!そこそこだ!」 鈴は 本当に 本当に嬉しそうに 「………ありがとう!」 と言った
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