上弦の月-心の中から

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「よっ!」 扉をあけると 制服姿の丙が立っていた 「うちの制服? 似合ってるよ、丙」 桜樹高校は 制服が可愛いらしい、 密からの情報 「あ、ありがとな 姉貴は………」 俺の顔を見て すべてを悟ったかのように 「起きるはず無い…よな」 超能力者ですか? あ、そうだ、そうだった 鈴は 昔から朝は 全く起きられない体質 「まぁ、入りなよ」 「お、おぅ お邪魔する、ぜ」 照れながらも 丙が入ってきた さすが双子 可愛さは姉妹同じ 赤髪を揺らしながら 無邪気に笑う 昔の丙と鈴を思い出した 「お、オレの顔に 何かついてるか?」 不思議そうに 顔をのぞき込んできた 「いや、 昔と変わって 美人になったなー…てさ」 「な…っう…うるせー!」 「顔真っ赤、 説得力なしだよ」 「う……殴るぞ!」 「あははっ、 もっと胸張ってよ 丙は美人さんだよ」 「…あ……ありがと」
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