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「うにゅ……」
二度寝に突入しましたよ
鈴ちゃん
「氷用意出来ましたー」
「お…おい千…」
丙がスカートの
袖を握りしめながら言った
「姉貴が…
可哀想…だぜ?」
おぉ、姉思い……
優しい妹さんだよ
「けどこの起こし方は
昔と同じだろ?」
「だけど……!」
「今日だけ今日だけ」
と
丙の心配を無視して
鈴の服の中に
氷を三粒投入した
「ふにゃぁぁーーーっ!」
飛び上がって
背中の氷を取ろうと
必死にクルクル回る
「冷たっ!
と…とれないよぉ!」
俺は必死で笑いをこらえる
丙は心配そうに鈴を見つめる
カラン、と
地面に三粒氷が落ちた
「うははっ
おはよ鈴」
「ふぇ…
びしょびしょだよぉ…」
涙目になって
俺を見つめてくる
「姉貴…大丈夫か?」
「あ、ひのちゃん
えへへ
ボクなら大丈夫だよ?」
にこっと
丙に向かって笑った
「千くん……?
ボク、びしょびしょに
なっちゃった……」
顔を赤くして言った
「じゃあ着替えよう」
「き…効かない!」
「姉貴………」
丙は深くため息をした
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