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これはダメだ
そう覚悟して
後ろを振り向くと
鈴は
目から涙を流していた
「鈴……?」
「なんで……?」
鈴は俺に問いかける
「なんで逃げるの?」
「ん………」
「ボクは……
ボクはただ千くんの
傍に居たいだけなのに…!」
ん、うーんと、
「………うぅ…
ボク、やっぱり
鬱陶しいかな……?
邪魔………かなぁ…?」
「それは違う!」
涙ぐんだ瞳で
俺を見詰めてくる
「あの……さ!
いいにくいんだけど!
逆に恥ずかし…い……から!」
「ふぇ…?」
「だから!
可愛い人がだきついて……
あ~も~!
要するに照れ隠しだって!」
「はぅ……っ!
可愛い……?」
「あ…いや…可愛いって…
あっ!確かに鈴は
俺の知ってる中で
一番可愛いけども…
けどそーゆーことは───」
「千くん愛してる!」
そして
マッハ3はあろうスピードで
俺の腹に跳びつく鈴
「ぐふぉいっ!?」
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