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この流れのなかに中国から日本へ伝わった大乗仏教がありました。
釈尊の定められた戒律を型どおり守って、みずからの智慧をみがいて、いこうという小乗的な修行法にあきたらず釈尊の真意をくんで、より広い立場から一切の衆生がともに解脱をえようとするのが大乗仏教です。
大乗仏教はおもに温帯諸国に広まり、たくさんの人びとの文字どおり命がけの伝道と求法によって中国大陸に、もたらされ経典も漢訳されました。
そうして六世紀には、ついに日本にまで伝えられたのです。
その間に、教えの流れは幅をひろげ深さをまして人びとの心にしみとおってゆきましたが、やがて聖道門と浄土門にわかれてゆきました。
聖道門は「一切の衆生は、ことごとく仏性をもつ」という立場から自分のもっている仏性をみがきだし、この世で悟りをひらいて仏になろうとするのもで、それには凄まじい身心の努力を必要とするので自力聖道門とも難行道ともいわれます。
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