俺と彼女とキミと

不安

駅前の広場でベンチに座り、携帯を開いては閉じを繰り返すこと早三十分。

待ち合わせの時間から一時間くらい経った。未だに彼女が来る気配も、連絡もない。

溜め息を吐く。今日は来ないかもしれないな。

「あー…」

あっちから誘ったくせに遅刻ですか、前にもあったから気にしないけど。連絡の一つや二つ入れて欲しい。

俺？　俺は中宮春斗（ﾅｶﾐﾔﾊﾙﾄ）というモンです。以後、お見知り置きを。

身長は177センチメートル、体重61キロ、髪は茶髪で、ワックスとか整髪料は付けてない。面倒だからな。

ちなみになんか学校のヤツからは『平凡なイケメン』とか言う超矛盾した称号を頂いてる。

閑話休題。

今、つーか今日は彼女と何回目かのデートなんだけど、かれこれ待ち合わせの時間から一時間と十分は過ぎてる。こんな遅れるのも普通なら有り得ないんだろうな。

俺にとってはよくある事だ、悪い時は連絡もなしに来なかったこともある。

さて、二時間過ぎても来なかったら一応電話しますか。