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皐月とくるみ先輩がガールズトークをする横で、俺は話を聞き流しながら歩いてるワケだ。てかノリで一緒に登校してるけど、俺目立つよな。 女子二人と登校ってだけで目立つのに、+この二人だからなぁ。太一にバレたら面倒な事になりそうだ。 「寒っ…」 風が冷たいな。冷えた空気を運ぶんだから当たり前なんだけど。 「か、カイロ貸す?」 「ひゅー、皐月やっさしー」 「いや、いい。お前のなんだからお前が使え」 「つ、使いたくなったら、いい、言いなさいよ」 なんかあの日から皐月が過保護というか、優しくなった気がするのは俺だけなんだ……よな、たぶん。俺だけにツンツンしてたからな、皐月は。 「あああああああっ!!」 「誰よあいつ」 「おお、金髪とはやるねぇ」 「チッ…」 「え、ちょ、春斗!」 「春ちゃん!?」 「悪い、先行く!」 逃げよ逃げよ。
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