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服を着替えてスタッフルームを出た。いつも座ってる席に着き、水を一杯貰う。当然、皐月はオレンジジュースを飲んでた。 「今日客来ましたか?」 「うん。昼間は大繁盛だったよ」 「ちなみにどんくらい来ました?」 「24……5人だったかな」 おお、大繁盛だ。そんなに人が入ったのを見たことがない。実際赤字だよな、だけど達巳さんは普段と変わらずマイペース。まあ、俺としてもこういう雰囲気が好きだったりするんだけど。 「寒っ…」 隣に腰を降ろし、自分の肩を両手で摩る皐月。寒いか? ちゃんと暖房ついてると思うけど。 「寒い? ならもう少し上げる?」 「そ、それはいい。暑いし」 「お前、矛盾しまくりだぞ」 「う、うるさい」 寒いと言っておきながら暖房の温度あげると暑い、完璧なる盾と矛です。 少し頬を染めて、ちゅーちゅーオレンジジュースを皐月は飲む。 「す、隅の方は、さ、寒かったの」 「なんだそれ」 「さ、察してよ…バカ」 「バカバカ言い過ぎ」 なんか、会う度にバカって言われてる気がする。今更だけどさ。
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