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「やれやれ、春ちゃんにも困ったモンだ」 あからさまに肩を竦めて呆れてみせるくるみ先輩。確実に俺がシスコンだと脳内に記録しやがった。 「俺、シスコンじゃないっスよ」 「違うよ。春ちゃんは、ロリコンでシスコン」 「そのロリコンはどこから?」 「だって元カノちゃんロリでしょ」 確かに、ロリに見えなくもないが、だからってロリコンかよ。なんか物凄く理不尽に感じてきた。 「ロリコンでもシスコンでもありません」 「まさかの男!?」 「そのまさかでは断じてない」 男なんぞに興味なんかねぇよ。気持ち悪いし、普通に有り得ないし。まあ、そういうのが好きな人を否定するワケじゃない。俺は嫌なだけだ。 「てか脱線し過ぎです」 「春ちゃんが愛してるとか言うから…」 「それを俺がいつ言った!?」 「明日」 「マジか」 まあ、たぶんではなく絶対言わない。まず言う人もいなければ言う機会もないだろ。くるみ先輩の予知能力、敗れたり。 「タコさんウインナーもーらいっ」 「あ、何取ってんですか!」 「おいひー」 くそぅ、俺のタコさん食いやがってぇ。
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