~第二章~

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充電が切れた携帯。 人影見あたらぬ夜の学校。 このままぢゃ、論が…。 論が…。 我慢してた涙がこぼれかけた、その時! あたしが幼い頃、はな婆ちゃんに言われた言葉を思い出した。 『いいかい?いつか困った時があったら、これを使うんやで!』 そう言われて、渡された巾着袋。 あたしはそれ以来、肌身離さず首にかけていた。 あたしは首から巾着袋を外し、慌てて中に入ってる物を取り出した。 そこには オカリナがあった! あたしは願うように体育座りをして吹いた。 ただただ、一心不乱に。 すると遠くから、夜の街を切り裂く轟音が近づいきた。 眩しい光がこっちにやってくる。 あたしはその光を手で遮りながらも、光の方を見るとそこには
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