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鋼の夜叉と黒い鬼
少女は夢を見ていた。
それは少し昔にあった出来事。
その場に居る、生きた者は自分を含んだ5名。
緑色の髪をした、体を変化させる能力を持った大きな青年。
青色の髪を持った、物の固さを操る幼い女の子。
一部に金色の混ざる黒髪で、腰の部分から鞭の様な尻尾を生やす細身の青年。
そして……巨大な烏。
自分達は一定の感覚を開け、円を形作る様に向かいあって立っている。
周囲には、自分達の同胞であった者達とその同胞を殺害した敵の兵隊達。
それらの亡骸が、あちらこちらに転がっている。
皆、回りを見ようとはせず、自分達にこの様に集まれと言った烏を睨む。
その烏はと言えば、何か考える様子で目を瞑っている。
そして瞑っていたその目をゆっくりと開き、烏はその嘴を開いた。
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