鋼の夜叉と黒い鬼

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誰か居ないかとロビーに来てみたけど。 「誰も居ない……何だー、人が一ヶ月ぶりに帰って来たのに皆お仕事かー!」 とりあえず怒鳴ってみたけど、虚しく声が響いただけだった。 「むう……本当に皆居ないの……?」 ロビーの真ん中においてある大きいテーブルの前に行き、その上にあるホワイトボードを手に取る。 これにはこの寮に住む人達の名前が書いていて、現在仕事があるか休みかをその横に書いておくと言う物だ。 そんな重要な物でも無いけど、ボクを含めて皆律義にも書いている。 最早習慣だ。 「んー……紅忌君と先輩はお休みか」 そして、そのボードで仕事が現在無いのはこの二人らしい。 この二人とはこの寮に住んでる中では結構古い付き合いで、割りと仲が言い。 「どれ、お仕事も無い筈だし二人を誘って遊びに行こうかな……」 ボクとカラス君は、昨日仕事から帰って来た所だ。 それも一ヶ月と言う中々長引いたお仕事だったから、自由に遊べるのは久しぶりだ。 少しウキウキしながらも、ロビーの壁に備え付けられてあるポストへと向かう。 .
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