鋼の夜叉と黒い鬼

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大きさは縦横約15cm程の正方形。 それが横に五つ並んで、その列が三つ縦に並んだ系15個の箱が壁にくっついている。 そしてその幾つかには小さな紙が貼ってあって、この寮に住む人達の名前が書かれている。 これには、何かお仕事の依頼があった場合手紙と言う形でこの中に届けられる物だ。 時折他にこの寮で住む人からの伝言があったりするからこまめにチェックしとかなきゃならない。 ボクはその中にある自分の名前の箱を開けた。 その中には、模様の無い真っ白な封筒が一つ。 ……お仕事の依頼だ。 「はぁ……やっとお仕事終わって遊べると思った所なのにまた仕事か……」 手近にあった席に着いて、ボクは封筒を開けた。 ……………… ………… …… 「ったく……おいコラ、テメェ人の話を無視して出ていくとは何ご…………何をそんな難しい顔してやがんだ」 「……どういう事なの、これ?」 「いや、知らねぇよ」 封筒に入っていた文書を読み終え、少し考え事をしていたボクは、たった今部屋から来たらしいカラス君に思ったままの事を言った。 .
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