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小さい林檎がありました
様々な害にも負けず
ここまで実りました
しかしその日は近い
収穫と言う名の別れ
木にはイッパイの林檎
一つ…また一つ
収穫、出荷されていく
中には一緒に行く林檎
中には単体で行く林檎
それぞれ違う場所へ
運ばれていく…
最後に残った二つの林檎
常に一緒に成長
常に一緒に害を避けた
二つの林檎
しかしもうオシマイです
最後になる収穫の日が
近付いてきました
一つの林檎が言う
〈この日が来ちゃったね…〉
一つの林檎が言う
《悲しいよ…離れたくないよ…》
一つの林檎が言う
〈離れても忘れないで…笑うことを…〉
一つの林檎が言う
《いつも笑顔で…》
嫌でも溢れ出す涙
止めることなど
誰が出来る?
誰も出来やしない…
『ヒロ…約束しよ…今日からもう…泣かないって…ずっと笑顔で…辛いときも悲しいときも笑って…その日が来てもその日が過ぎても笑って…ね…』
俺に出来るのか
ずっと笑顔なんて
こんな苦しくても
こんな辛くても
いつも笑顔で……
『約束ね…ヒロ…』
言ってる本人が
一番泣いてんじゃん…
『おぅ゛‼い゛づも……笑顔でな……』
『言葉になってないよ‼』
泣かねーよ
俺に出来ること
いつも笑顔で
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