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佳奈から何度かメールで
「助けて下さい!佐藤さんが親って言って迎えに来て下さい!本当の親が来たら私ボコボコにされる」
佳奈は俺の風俗店に住み込みで働いている従業員だ。
まだ17歳とは知っていたが住むところも無く親からの暴力に悩んで家出をしていた所、俺の店に駆け込んで来た女の子だ。
まさか親から捜索願が出されてたとは知らなかったが…
佳奈はお客と待ち合わせをしてる所を補導された。
次の日は佳奈が待ちわびた彼氏の文化祭の日だった。
佳奈が前々から楽しみにしているのを俺は知ってただけに、なんとか佳奈を解放してやりたいと思い警察署に乗り込んだ。
「じゃ~お父さん、こちらにお名前を…」
差し出された身元引き取りカードに佳奈から事前にメールから送られて来た親父の名前を記入。
当直の警察官の目は鋭い眼光で俺を睨む。
佳奈は17歳。
俺は33歳になったばかり。
どう考えても45歳の佳奈の親父を演じるには無理があった。
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