第一章 危険な翔四季

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「カモがいた」 そう言って翔四季はコンビニの駐車場に停車した。駐車場には制服姿の高校生が八人程たむろをしている。 「おい、仕事前だぞ。それに高校生なんて金持ってねぇよ。やるならオヤジとか他のにしようぜ」 准汰は少し呆れて言ったが、翔四季は聞かなかった。 「いや、金のニオイがする。それに、なんかあの真ん中のモミアゲがムカつく顔してっからよ。少しシメるわ」 翔四季は車から降りると、一直線に高校生達がたむろする輪に向かう。 「ちょ、翔四季。……冗談じゃねぇぞ。車のナンバー割れたらアウトじゃねぇかよ。少しは考えてやれよ」 准汰は半分ぼやきながら車を降りた。
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