105人が本棚に入れています
本棚に追加
外は久しぶりの快晴だった。少し前まで、じめじめとした梅雨空が続いていたので、今朝は格別に気持ちがいい。
そしてこの清々しい青空が、准汰の気持ちを後押ししていた。
准汰はおもむろに携帯電話を取り出すと手早く打ち込み、羽香南にメールを送った。
〈今日、仕事が終わったら外で待ち合わせて、どこかで食事しないか?〉
〈うん、いいよ! 私は五時には終わると思うけど、ジュンちゃんは?〉
〈残業がなければ多分六時には終わると思う。だから、六時半にK駅の改札前で待ち合わせようか〉
〈了解なりー! じゃあ、今日もお仕事ガンバってね!! 愛を込めて、チュッ☆〉
足取りの軽い准汰は、今日は何が何でも仕事を早く切り上げ、婚約指輪を買いに行こうと思った。
そしてディナーの後で、羽香南にプロポーズをしようと思った。
もう後悔はしたくないし、させたくもない。何より健気に尽くしてくれる羽香南を幸せにしてやりたい。
准汰は心からそう思った。
最初のコメントを投稿しよう!