1.中山拓矢

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「まあ、結局は俺が行方不明になんなきゃいいだけの話だろ!契約しに行くぞ!」 公園でホームレスのおっさんと寝るよりかは、嘘かほんとかの曰く付き部屋を取った方が断然いい。 そう思った瞬間拓矢は曰く付きなどどうでもよくなっていた。 拓矢は急かし気味に洋一郎の肩を抱き、M大学前駅に向かって歩き出した。 「お前マジで言ってんの? ぜってぇ俺は一緒には行かねぇからな」 普段クールぶっている割には怖いものが苦手な洋一郎は、怪訝な顔をして拓矢の腕を振り払った。 と同時にしょっていたリュックからメモを取り出し、 サラサラと何か書き始めそれを拓矢に渡した。
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