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「ほらよ」
そこには葉山不動産という不動産名と電話番号、そして地図らしきものが書かれていた。
「それ、そのアパート紹介してくれる不動産屋。そこ人気なくて敷金礼金なしですぐ入居できるから」
そういってメモを渡すと、洋一郎はリュックをしょい直してくるりと後ろを向いた。
「じゃ、今度こそデート行ってくるわ。…一応もっかい言うけど、そこはほんとオススメしない。何かあったら言えよ」
「おー、サンキュー!まじ洋ちゃんに感謝っ♪今から早速行ってみるわ!」
歩いてく洋一郎にブンブンと手を振ると、拓矢は足早にM大学前駅へと向かった。
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