24人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
『アイツは何を突っ立って喋っているのだ?本当に殺す気があるのか?』
殺す気がないなら好都合。そう思い、前を向いて町の出口に向かって走り出した。
『…自分の手でけりをつけることにした』
『!?』
(何だ!?何が起こった!?)
カズは一瞬にしてリリの目の前に回り込み言葉を発した。
リリは敵のレベルに驚き、目の前の敵を見つめた。
『お前…今いったい何をした!?魔法か!?』
『魔法?俺は魔法なんて使えねーよ。ただお前と同じように…走っただけだ』
リリはその言葉を聞き、周りの道を確かめた。
『これは…!足の跡!まさか本当に走っただけなのか!?』
『そうだな…そしてお前は俺のパンチを避けきれない…』
気がつくとカズはすでに腕を振りかぶりパンチの体制に入っていた。
(くっ!これは近すぎる!!かわせないか!こんなところで死ぬわけには…)
リリはカイの顔を思い浮かべた。
(カイ…!助けて…!!)
『死ね!………!?』
カズがパンチを繰り出す瞬間何者かがカズを吹き飛ばした。
辺りに埃が舞った。
(もしかして…カイなの?)
埃が晴れていき、姿があらわになる。
その姿は…
最初のコメントを投稿しよう!