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リリはシュウに言われた通りに町の出口に向かって逃げていた。
『ハァ…ハァ…』
『待てー!』
兵士達もカズの命令により必死にリリを追いかけていた。
『――ハァ…あの兵士達…意外に速いぞ!?』
リリは自分の足や体力、身体能力が少女になって低くなっていることには気がつかなかった。
『ハァ…ハァ…このままでは追い付かれる…!なんとかしないと…』
リリは前方にある町角を右に曲がった。
当然、兵士はそれを見逃さなかった。
『―――!?オイ!右に曲がったぞー!』
『オー!!』
兵士達は掛け声と共にリリを追いかけすぐさま右に曲がった。
『ん!?』
そして曲がったところで兵士達は気づいた。
『小娘がいない…!どこへ消えたんだ!?』
『!?』
兵士達は辺りを見渡すが、それらしい人影は見当たらない。
『クッ…!探しだせー!まだこの辺りに隠れているはずだ!』
兵士達はその辺りを探索しはじめた。
『クソッ!見当たらないぞ!』
『どこに隠れてやがんだ…まったく…ってアレは…』
1人の兵士が大きな店の前に木箱が積まれていることに気がついた。
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