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――町の西出口近くの大通り
(―――バレてないわよね?…)
リリは町の大通りの大きな店の前にあった木箱の中に隠れていた。
そしてさっき自分を助けてくれた人の事を考えていた。
(さっきの人…シュウ?…だっけ?あの人何者なんだろう…)
先ほど起こった事を思いだし頭の中で状況を説明する。
(―なぜ私を助けたんだ?この世界に私を知るものなどいないはず…)
そして先ほど自分を殺そうとしてきた者にも疑問を感じた。
(そして私を殺そうとした男…上司の命令と言っておったが…何故その上司…私を殺そうと思ったんだ?まさかそいつは…私の力を奪ったやつらと何か関係があるのか…?)
リリはさらに疑問に思うが考えても考えてもわからなかった。
(――まあ…私に関係している可能性は高いだろう…そんな事より…)
先ほど自分を助けてくれた男とカイの顔を思い出した。
(――どうせ助けられるんなら…カイに助けてもらいたかったな…)
リリは自分でもまたカイのことを考えていたことには気がつかなかった。
(全く2人とも空気が読めないやつめ…)
そしてカイのことを思いだし少し憂鬱になっていた。
(カイ…お前は私を助けてくれないのか…?)
リリはカイに問いかけるがカイはここにはいない。
わかっていることであった。
そしてリリは自分の気持ちに少し気づき始めていた。
(…もしかして…私は…カイのことを…)
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