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『チッ!今のは魔法か…油断したぜ』
兵士がカイの魔法から立ち直り立ち上がろうとしている。
『まずいぞ…リリ!ひとまず逃げるぞ!』
『う、うん!わかった!…あっ!?』
リリは走ろうとしてすぐに立ち止まった。
『どうしたんだ!?リリ!早く行かねーとヤバいぞ!?』
『逃げたいのだが…足が動かんのだ…』
『!?』
リリは走りすぎて足を疲労していたのだ。
『マジかよ!?じゃあ仕方ねー、俺の背中に掴まれ!』
『わ、わかった!』
リリは少し戸惑いながらもカイの背中に掴まり、おんぶの状態になった。
『よし!逃げるぞ!』
そう言うとカイは町の出口に向かって走り始めた。
『クソッ!おい!あっちに行ったぞ!』
兵士は起き上がり仲間を呼びカイ達を追いかけた。
すると十数名の兵士があっという間に集まった。
『スゴい数だな…逃げ切れるか!?これは…ってリリ聞いてるのか!?』
(カイの背中…暖かい…)
『おいっ!リリ!』
『な、ななな、何っ!?べ、別に私はカイの…』
『ん?…こんな時に何行ってるんだよ。それよりアレ見ろ』
リリは上の空だったが、カイの言う方を見渡した。
『アレは…!』
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