旅の始まり

13/21
前へ
/46ページ
次へ
『チッ!今のは魔法か…油断したぜ』 兵士がカイの魔法から立ち直り立ち上がろうとしている。 『まずいぞ…リリ!ひとまず逃げるぞ!』 『う、うん!わかった!…あっ!?』 リリは走ろうとしてすぐに立ち止まった。 『どうしたんだ!?リリ!早く行かねーとヤバいぞ!?』 『逃げたいのだが…足が動かんのだ…』 『!?』 リリは走りすぎて足を疲労していたのだ。 『マジかよ!?じゃあ仕方ねー、俺の背中に掴まれ!』 『わ、わかった!』 リリは少し戸惑いながらもカイの背中に掴まり、おんぶの状態になった。 『よし!逃げるぞ!』 そう言うとカイは町の出口に向かって走り始めた。 『クソッ!おい!あっちに行ったぞ!』 兵士は起き上がり仲間を呼びカイ達を追いかけた。 すると十数名の兵士があっという間に集まった。 『スゴい数だな…逃げ切れるか!?これは…ってリリ聞いてるのか!?』 (カイの背中…暖かい…) 『おいっ!リリ!』 『な、ななな、何っ!?べ、別に私はカイの…』 『ん?…こんな時に何行ってるんだよ。それよりアレ見ろ』 リリは上の空だったが、カイの言う方を見渡した。 『アレは…!』
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加