5.イン・フィーリングス

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「あ…。どうしよう。」 シオが腕を組むと少年が頭を振った。 「いや、いいよ…。そろそろ休もうって思ってたし…。」 静かな調子で少年は云い、手に持っているプレートを消した。 「いやー、わりぃわりぃ!ウチのデイジーがヘマやらかして!」 「お前もやっただろう!」 「ふん、もう過去のハナシだ!」 「なんだと!開き直りも大概にしろ!」 静かでか細い少年を今にも吹き飛ばすくらいの大声でシャーロックとデイジーが入ってきた。 「鍛錬の邪魔して悪かった…。」 素直に頭を下げるデイジーに少年はまた困った表情をする。 「まぁ人様に迷惑かけちゃったなぁ…この勝負はノーカウントだな。」 「おぃっ!お前負けたからって取り消すな!」 シャーロックの発言にデイジーは豹変する。 「ここまで被害広げて勝ち負けもへったくれもあるめーよ!空気読め!」 「キ、キサマ~…。」 ワナワナと震え、怒りを体現するデイジー。
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