5.イン・フィーリングス

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「そんな事ねぇよ…。女の子の事はよくわかんないけど。」 リクは照れ笑いする。 「じゃあ、よかった!」 エリスも黄色い声で笑う。 「リク君って真面目だよね!結構サボってる子多いのさ。」 「ん…まぁ俺魔術師としちゃ素人だからさ…。」 力無い答えにエリスは心配そうにリクの体を見合った。 デウスエクスマキナの突進を受けた体はあちこちに赤黒い擦り傷と薄紫の痣を付けている。 エリスの目には痛々しく映った。 「でもさっきのタイマン見てたけど、ケッコー動きよかったよ!慣れてる感じ!」 「そーか?うん…、あんがと。」 社交辞令でも、リクは素直に喜んだ。 そんな中、轟音が響く。シャーロックがデウスエクスマキナを吹っ飛ばした音だ。 「…何やってんだアイツ…。」 リクは呆れ顔でため息をついた。 「相変わらずだね!学校の備品であんな事しちゃっていいのかな。」 「絶対怒られるだろ…。アイツずっと生徒会に睨まれるな。」 「だね!」 エリスと談笑するリクだが、内心は焦っていた。
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