5.イン・フィーリングス

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同時刻、中央制御室。 「70%の一年生が見事にサポタージュ、ね。」 サリアはパソコンの画面、光の輪を交互に目をやりながら云った。 「構わんさ、興味無い人間は邪魔にならない程度に遊んでくれればいい。」 中央制御室の椅子に腰掛けたリカルドは手袋を外し、指輪をハンカチで磨いている。 金色のリングに、濃い滲むような紫の瑪瑙がはめられているその指輪。 瑪瑙には「壱」と彫られ、白く塗られているのがハッキリとわかる。 片手間に目の前の宙に浮いている光の輪から演習の中継を見ていた。 「1-Aは中々に粒揃いだな…。シュフトハーケンの御曹司付きとは。」 「お陰で一番纏まっているわ。優秀ね。」 「Bの中継を回してくれ。」 リカルドは指輪を右手の親指にはめた。 サリアは「了解」とだけ呟いてキーボードを叩き、一つの輪を呼び出すのとAの中継と入れ替えた。 「三体のデウスエクスマキナが自己修復中か。」 「貴重な備品でカーリングでもしてたのかしらね。例の刺青君よ。」 リカルドは手袋をはめた。 「チャージインパクトのような外力系魔法と武器のハンマーを組み合わせたという具合か。デウスエクスマキナをここまで飛ばせる奴はそういないさ。」 「その三体以外に一体がデュアルビジョンにかかっていたわ。」 「ほぉ、興味深い。」 リカルドはデウスエクスマキナの外部情報のログを呼び出した。
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