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遅れながらも、異変はリク達にも伝わっていた。
「シオ、デイジー!!」
リクがシャーロックとシオの元へ、エリスはアレンとデイジーの元へ駆け寄った。
シェリルはその場でただ立ち止まり、淡々と事態を見ていた。
デイジーは気絶していたが、シオは咄嗟に魔力を高めて身を守ったため、軽傷で済んだ。
「何があったんだ?!あれの設定はターミネーターなのかっ?!」
「んなわきゃねーだろ!」
混乱のあまり頓狂な事を言い出すシャーロックを一喝するリク。
リクに助け起こされたシオはペッと仄かに赤い唾を吐いた。
「レベルが…エキスパート辺りに設定されている…。小隊長クラスの戦闘魔術師の実力だ…。」
「っ!!なんでそんなっ…!!」
「リモートコントロールで、設定されたんだ、きっと。やったのは…。」
リクも犯人の正体を悟った。
デウスマキナを管理していて、尚且つ今現在この場を仕切っている存在。
「生徒会がやったのか?!なんでだよっ!!」
シオは眉間に皺を寄せてデウスエクスマキナを睨み付けた。
「知らない。ただ云えるのは、今のアレには、普通の一年生は勝てない。」
吐き捨てられた現実をリクは噛み締めた。
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