5.イン・フィーリングス

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同時刻、中央制御室。 巨大な光の輪にウィル・オブ・ウィルを発動したラウルの映像が一杯に映し出されていた。 作業をしていた生徒の何人かは作業を止めて感嘆の声を漏らした。 「あれが…。」 サリアの問いにリカルドは大きく頷いた。 「あぁ、ウィル・オブ・ウィル…。やはり、受け継がれていたか…。」 リカルドの声は恍惚としている。 「通常武器は魔法の操作をよりスムーズにする為の…、タクトの役目をしている。だが、魔法の力次第ではタクト自体を破壊しかねないし、そもそも武器は魔法の操作だけでなく白兵戦でも使用するものだ。良い武器は希少で効果、メンテナンスにも手間がかかる。そこで開発されたのが、ウィル・オブ・ウィルのような召還体の原理で構成された武器だ。」 映像では、ラウルがデウスエクスマキナを圧倒している。 「これは召還魔法と同じように魂の一部を媒介にして精製する。無論生物型と違って意志や余計な要素を入れる必要は無い。それにただ機能を呪文でプログラミングすればいい。後はその武器に生きている間、延々と魔力を継ぎ足し、その能力を研磨していく。まぁここまでは召還魔法と変わらんな。だが、重要なのはこの後だ。」
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