6.ダンジョンプレイ【ハイド・アンド・シーク】

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オリエンテーション二日目、筆記模擬試験が終了し、昼食を終えた後。 食べ終わったシオはコーヒーを飲んで一息ついていた。 「うひぃ~、満腹ですねぇ!」 試験を終えた直後はげんなりしていたアレンは腹一杯昼食にありつけてご機嫌だ。 気持ちよさそうにアイスティーを飲んで一息つく。 リクやシャーロックは腹ごなしにジョギングに出て行っていた。 「次は恒例行事の…何だっけ?」 「ダンジョンプレイ。」 シオの即答にアレンは大きく頷く。 「そうそう、それ。何するんだろうねぇ、生徒会主催らしいけど。」 「かなりハードだって、ラウルが云ってた。」 シオはコーヒーを啜った。 ラウルはどこからか流されたアドレフォレストに関わったルーイ・クラウスター・ジュニアの実弟である、という情報のせいでてんてこ舞いになっている。 本人は兄の話は嫌らしく、求められる度に断っていた。 「時にさ、シオ。」 「あっ、ああ。何?」 シオが宙に泳がせていた目をアレンに向けた。 「暴走したデウスエクスマキナをさ、一発で停止させたじゃん?あの魔法って何?」 アレンはいつもの調子で尋ねてきた。アイスティーに浮かぶ氷を右手でいじっている。 「一応、蒼穹系だけど…。」 「アレ、リンク、切ってたよな?普通はそんな事出来ないよねぇ。それに、ルーイ…じゃない、ラウルみたいな粒子もあったよな。」
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